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健康お役立ち情報:耳より健康情報パニック障害とは…

どんな病気なのでしょう?

パニック障害イメージ
突然起こる激しい動悸や発汗、ふるえ、息苦しさ、胸部の不快感やめまいなどの身体症状とともに激しい不安に襲われる発作を 「パニック発作」といいます。

この発作は10分以内にピークに達し、通常20~30分、長くても1時間以内には治まります。このような発作が繰り返し起こる病気で、100人中1~2人にみられます。

繰り返して起こる『パニック発作』と、発作が起こることへの「不安」、およびそれに伴う「回避行動」がみられるもので、「不安障害」と呼ばれる病気の1つです。

他の病気と間違われやすい病気です

動悸や息苦しさのため、心臓の病気(不整脈や狭心症)や呼吸器の病気(喘息や過換気症候群)などと思ってしまうことがあります。検査をしても身体的な異常は見当たらないのに、発作を幾度となく繰り返すことがこの病気の特徴の1つです。

なぜ起こるのでしょう?

単に気のせいで起こるのではなく、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることによって起こると考えられています。心因的な原因によってパニック障害になるケースもありますが、性格や環境、ストレスとパニック障害の関連はまだ分かっていません。そのため、パニック障害の治療では、薬によってこの乱れた脳内神経伝達物質のバランスを調整する方法が主になっています。

治療方法は?

主に薬物療法や心理療法、生活習慣の改善などがあります。

薬物療法

薬でパニック発作をできるだけ完全に消失させます。
飲み始めて数日してから効き始め、1~4週間するとはっきり効果が現れてきます。根気よく薬を続けることが必要です。

心理療法

パニック発作への免疫力を高めます。

  • 認知行動療法
    パニック発作への感情的コントロールができるようにし、誤った行動習慣を少しずつ修正して、正しい行動習慣を身に付ける方法です。
  • 自律訓練法
    心と体をリラックスさせる方法を身に付ける訓練です。

生活習慣の改善

乱れた生活習慣は大敵です。
睡眠不足などの乱れた生活習慣や精神的なストレスは、パニック障害を治療する上で大敵です。生活習慣を改善し、ストレスをためないようにしましょう。そのためにも規則正しい生活を送り、それぞれに見合った気分転換の方法を見つけましょう。

パニック障害は病院で適切な治療を受ければ治る病気ですが、放っておくと慢性化していきます。
パニック障害による不安が慢性化していくと、これが原因となり、うつ病を発症することもあります。
気になる症状がある場合は、早めに病院を受診しましょう。